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この地名が、王子村となったのは鎌倉時代であるという。
王子が観光名所として知れるようになったのは、おそらく徳川吉宗が「飛鳥山」をお花見スポットにした頃で、 「音無川」や「王子の七滝」、さらには、「王子の狐」なんてものまでが、名所絵に描かれた人気の光景であったという。
当時は、山(台地?)があって、渓谷やら滝があるんだから、現在とは、随分と違う景色が広がっていたのだろう。
明治維新後の近代化に際しては、日本で最初の洋紙工場の発祥地として製紙産業の地でもあったという。
そこで、登場するのは、資本主義経済の先駆者渋沢栄一だ。

(左)都電荒川線の王子駅。


≪Chapter of Ouji lineup≫
国立印刷局王子展示室装束稲荷神社音無親水公園王子神社王子稲荷神社名主の滝公園正受院金剛寺
松橋弁財天窟跡飛鳥山公園七社神社平塚神社城官寺無量寺



王子駅から「飛鳥山」とは逆方向にちょこっと行くと「国立印刷局」が見える。
紙幣や切手、政府刊行物の印刷をしてるらしく全国に7工場あるんだとか。
当然、ここは王子工場になるのだが、となり町の滝野川にも工場がある。
王子では、郵便切手とその他証券類の製造をしてるらしい。
ちなみに滝野川の方は、お札・国債・収入印紙・その他証券となっている。
明治の国立銀行と密接な繋がりのあった組織で、渋沢栄一も要職にあった。



国立印刷局王子展示室


工場のとなりは「国立印刷局王子展示室」なんてものがある。
だいたいの予想はつくと思うが、製造工程、歴史などの展示スペースとなっている。
(右)ドライオフセット凹版輪転印刷機の模型。

国立印刷局王子展示室 国立印刷局王子展示室

「もてますか?一億円」。そりゃ持ち上がるけど・・・持ってない・・・たいていそうか。
「お札サブレ」と「お札タオル」のお札グッズも売っている。

国立印刷局王子展示室 国立印刷局王子展示室

装束稲荷神社



現在は王子駅前の商店街となっているこの王子2丁目辺りも、昔は野原と田畑しかない田舎であったという。
なんでも、装束榎と呼ばれた木があり、毎年大晦日の夜になると関東各地から集まって来た狐たちが木の下で衣装を改めて王子稲荷神社に参詣したのだという。
この伝説は、広重の名所江戸百景にも描かれ江戸庶民お馴染みの光景であった。
昭和になり、その装束榎は伐採されたが、ここに装束稲荷神社が建立されたという。
現在は、大晦日の夜に行われるイベント「狐の行列」において装束稲荷神社がスタート地点に設定されている。
(名所江戸百景 王子装束ゑの木大晦日の狐火)


装束稲荷神社 装束稲荷神社

装束稲荷神社 装束稲荷神社

音無親水公園



JRの線路をくぐり王子駅の反対側に出る。
ここから石神井川に向かっての人工水路が音無親水公園となっている。
今は、子供が水遊びする公園だが、江戸時代には、ここも広重が浮世絵に描いた名所であったらしい。
この辺りは、音無川と呼ばれた石神井川の旧流路で滝や渓谷がある風光明媚な場所であったという。
徳川吉宗の時代には、飛鳥山とセットでがお花見スポットとして観光整備された場所でもある。
(名所江戸百景 王子音無川堰棣 世俗大瀧ト唱)


親水公園 親水公園

音無橋とそこから王子駅方向の眺望。神田川に架かる聖橋をモデルとした橋であるという。

親水公園 親水公園

王子神社


音無橋を渡ると、王子の地名の由来とされる王子神社がある。
創建は不明であるようだが、鎌倉時代の領主豊島氏が社殿を再興し紀州熊野三社より「若一王子宮」を改めて勧請とあるので、
かなり古いルーツを持っている神社だ。
その後、戦国時代の領主小田原北条氏や江戸時代の徳川家将軍家からも信仰を集めたようであるが、 特に、徳川吉宗からは
飛鳥山が寄進されるなどの厚遇を受けたという。
明治期には准勅祭社(現在、東京十社)として東京守護の任を担い、常に高いステータスを誇る神社であったらしい。
祭神は、伊邪那岐命・伊邪那美命・天照大御神・速玉之男命・事解之男命。

王子神社 王子神社

(左)狛犬と社務所。
(右)ちょっと毛並みの変わった「関神社」という面白い末社がある。祭神が、これが、また変わっていて、「蝉丸公」だ。
なんでも、「かもじ・かつら」なるものを考案したことになってるとかで、「髪の祖神」なんだとか。
「かつら」など、毛髪関連業界からの信仰を集める存在だという。

王子神社 王子神社

熊手市の境内の模様。

王子神社 王子神社


JRの線路に並行して走る森下通り商店街に来た。
昔々、飛鳥山、音無川、王子稲荷と続く行楽地であったこの辺りには料理屋や水茶屋が立ち並んでいたという。 この久寿餅が名物の石鍋商店は明治の創業で料理屋や水茶屋に卸していた店だという。



王子稲荷神社



商店街を進むと王子の狐で有名な王子稲荷神社がある。
大晦日に先程の装束稲荷神社に現れた関東の狐が集結するのがこの神社であるという。
江戸時代には、ここもまた名所絵などで紹介される観光名所で、王子七滝の一つ稲荷の滝や、実際に狐が住むような森があったらしい。
王子稲荷神社のルーツは平安時代に遡るとされ、源頼義が奥州追討に際して関東にある「○○稲荷」の親分的存在に認定したのだという。
(名所江戸百景 王子稲荷の社)
2月に行われる「凧市」の模様→→


王子稲荷神社 王子稲荷神社

現在の社殿は文政5年に建立されたものであるという。

王子稲荷神社 王子稲荷神社

「願掛けの石」は、持ち上げて祈るらしい。
“持つ石の軽重により神意が伺える"とあるが、 持てることも持てもない事ある・・・ことになっている。

王子稲荷神社 王子稲荷神社

「狐の穴跡」だとある。実際に狐が住んでことになっているのだが、狐が生息するような森があったのだろう。

王子稲荷神社 王子稲荷神社

王子稲荷神社を後にして、次は、この先にある名主の滝公園に向かう。

王子稲荷神社 王子稲荷神社

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